高速道路の床版取り替え工事にて施工シミュレータ「GEN-VIR®」を活用

リスクの見える化機能の改善で安全意識向上、効率的で安全な施工に貢献

技術・ソリューション

大林組は、トヨタ自動車未来創生センターと共同で開発した施工シミュレータ「GEN-VIR(ゲンバー )」(※1)を高速道路の床版取り替え工事(以下、本工事)で活用しました。今回、GEN-VIRにおけるリスクの見える化機能を改善することで、作業員の安全意識の向上を図り、効率的で安全な施工に貢献しました。

背景

GEN-VIRは、3DCGによる工事現場と作業を再現するシミュレーション技術で、綿密な作業順序や作業員配置を検討することが可能です。大林組は、東名リニューアル工事(東名多摩川橋)など、高速道路上の作業時間や空間が限られ、綿密な作業検討が求められる工事でGEN-VIRを活用し、作業改善につなげてきました(※2)。

本工事ではGEN-VIRを活用して、床版取り替え工事の経験者と未経験者の理解度の差を縮めるとともに、協力会社の若手職員にも現場全体の動きを分かりやすく共有するなど、現場改善に取り組んできました。

本工事で採用している床版接合工法「スリムファスナー®(※3)」による施工は、作業手順や安全管理が特に重要となることから、施工シミュレーションにリスクの見える化機能を改善して導入し、より安全な作業の実現を図りました。

リスクの見える化機能を改善した施工シミュレーション

リスクの見える化機能の改善内容

本工事では、施工シミュレーション上で作業に潜むリスクをより直感的に把握・共有できるよう、主に4つの機能を新たに開発・追加しました。

具体的には、危険が想定される場所を分かりやすく示す「リスクエリアの点滅機能」、作業内容や動線に応じてリスクを幅広く把握するための「リスク分析機能」、シミュレーション結果を振り返るための「録画ビューワ機能」、墜落・転倒などのリスクの洗い出しを支援する「自動検出機能」の4つです。詳細はトヨタ自動車未来創生センターのレポートを参照ください。

GEN-VIRを活用した作業手順説明会

リスクの見える化機能を改善したGEN-VIRを活用し、スリムファスナーの施工シミュレーション動画による作業手順説明会を実施しました。

施工前の作業手順説明会

協力会社の職長からは、「作業員の動き方や資材の配置なども含めて、これまでの紙面ベースでの手順説明会よりも説明しやすいと感じた。また、シミュレーション動画で流れを確認できるので初めての人にも分かりやすく、作業手順書→シミュレーション動画→施工という流れで確認できたため、非常にスムーズに現場に入ることができ、より安全に注意しながら施工できた」といった声が聞かれました。リスクの見える化機能の改善により、作業員の安全意識向上につながり、安全な施工に貢献しています。

今後の展望

今後も高速道路リニューアル工事をはじめとした工事現場でGEN-VIRを活用し、さらなる機能開発や改良を進めていきます。大林組はGEN-VIRを通じて、安全を最優先に、生産性向上と作業負担軽減を一体的に進めることで、現場の働きやすさと施工品質の向上を実現します。